うつのお話し

うつのお話し

自分の経験が誰かの役に立つかは分かりませんが、経験と経緯を書こうかなと。

人によって症状は様々だと思います。でも共通している事も多いと思います。

少しでも誰かの参考になれば、少しでも誰かが希望を持てる様になるなら嬉しいです。

「うつ」になると自死のハードルがとても下がります。生きていく希望が持てなくなります。だって生きてる方が辛いですもん。そら死にたくなりますよ。

死んだら終わり。全て終了。楽になれますよね。でもね残された人達はそこから始まるんです。

あなたが居ない世界。深い悲しみと寂しさ、無力感。

そして新たな「うつ患者」へと導いてしまうかも知れません。

同じ苦しみを家族にさせたいですか?

大事な人、友達に同じ思いをさせたいですか?

誰かのせいで自分を犠牲にするのは勿体ないとは思いませんか?

発症〜入院

正直、自分が完全に『うつ抜け』したのかどうかは分かりません。

最初に発症した時、情緒不安定、強迫観念、動悸息切れ、ちょっとした事で涙が出たり、考えが纏まらなかったり、記憶障害だったり、対人恐怖症になったり、色々ありました。

会社の給与体系が変わって、残業代が無くなった事で大幅に収入も減って経済的にも不安でした。

僕の場合、残業代が出ていた時は『お金貰ってるんだから頑張らないと』と、自分に言い聞かせた部分も大きく、年収が100万以上減った事は精神的にかなり辛かった。

ずっとストレスを抱えながら、長時間労働、過労と睡眠不足、経済的不安、肉体も精神も限界でした。

入院した直後は自分がどこに居るのかさえ理解出来ませんでした。

自分が誰なのかもよく分かりませんでした。

看護師さんに名前を呼ばれても「誰か呼ばれてる」って思ってました。

看護師さんが目の前まで来て「あっおれを呼んでたのか」。。。

完全に壊れてました。

病院に入院している事を認識するのに1週間ぐらいかかりました。

思考が完全に停止。何も思わない。何も感じない。1日中ベッドの上に座って動かない。完全に『無』の状態。

空っぽ。

退院〜仕事復帰〜退職

入院している間に徐々に思考出来る様になって『このまま行ったらいつか死ぬな』と思い退職を決意。

3ヶ月ほど入院した後、仕事に復帰。

騙し騙し平常運転を装い2〜3ヶ月かけて仕事を引き継ぎして退職した訳ですが、それから1年の療養期間中、ほとんど外に出る事もなく、外に出るのは病院に行く時だけ。

退院後に我慢して会社に行っていた事が悪かったのでしょうね。症状はまた悪くなってました。

家の玄関を開けるのが怖かった。

それだけでひどい動悸に襲われて動けなかった。

誰かに会ったらどうしよう?どう話せば良い?どんな顔をすれば良い?

そんな事が頭の中でいっぱいになってました。

薬が効いている時は安定してるし変な動悸やパニック状態は落ち着いていました。

でも薬に頼りすぎるとほんとに薬をやめられなくなる。

体が薬に慣れてくるとだんだん効かなくなるから薬が強くなる。

薬の副作用を抑える為に薬を飲む。。。絶対に体に良いはずがない。。。

壊れててもこれだけは分かっていました。

主治医には内緒で薬の摂取を控えるようになって、しんどくてもひたすら我慢する様になりました。薬も効いてるからと嘘をつくようになって。

我慢すればそのうち収まるから。と自分にも言い聞かせてました。

この『我慢』がいけなかったのか、そのうちに自分の中にもう一人の自分が出来る様になりました。

我慢するって本当に体に悪い。分かってたはずなんですけどね。

まあ別人格とかでは無いんですが、常に頭の中に意識が二つ。

発作で苦しんでる自分とそれを他人事の様に見てる自分。

自己防衛本能の一種かなと勝手に思ってました。

時間が経つにつれ発作の様な物は減ってきてスパンが長くなって、発作が出ても症状は軽くなっていきました。

で、二つだった意識も自然に統合。

徐々にうつで入院する前の状態に戻っていった感じです。

ただ、今でもストレスや疲労が溜まってくると「これ以上いくとヤバイ」なと思う状態にはなります。思考がループし始め、薬が無いと夜も眠れなくなります。

なので、「うつ抜け」したと言うよりは常に直ぐ横に「うつ状態」が共存してる感じですね。

うつになる人ならない人

うつになる人は「なる」。ならない人は「ならない」。

どう言う事かと言うと、うつになる原因として「疲労」、「ストレス」、「睡眠不足」がありますが、ですがこれらは一つの要因、引き金でしか無いです。

うつにならない人はどれだけ疲労やストレスを溜めても多分「うつ」にはなりません。

問題は「性格」です。

人よりも色んな事に気を遣う人、心配事が多い人、優柔不断な人、優しい人、協調性を気にする人、人前では元気でいようとする人、自分自身が好きに慣れない人は「うつ」になりやすいです。

こう言う人は自分を犠牲にする事がとても多い。

ストレスを受けやすく、夜眠れなくなったり、考えが纏まらない事が多かったりするとどんどん疲弊していきます。

『嫌だな』と思う気持ちが積み重なってくると本当にしんどい。

他の人より断然疲弊しやすいです。

RPGで言うと、どれだけHPが高くても、防御力が「2」しかなかったら、すぐにHPは削れて死んでしまいますよね?

ヘタするとスライムにも負けてしまうかも知れません。

何も気にしない、考えがすぐに纏まって答えが出る、自分が大好きな人はどんなに疲労やストレスを受けても「うつ」にはならないでしょう。

同じストレスを受けても「感じ方」が違うと心の消耗は全然違うと言う事です。

でもそれは『個性』であって治すものではありません。

『甘え』とかでもありません。

理解出来ない人には一生理解出来ないのでそう言う人たちに耳を傾ける必要はありません。

自分を受け入れる

僕の場合かなりの時間がかかりましたが、時間とともに症状は落ち着きました。

性格は変える事は出来ませんが、考え方や生き方は変える事が出来ます。

自分をもっと知る、苦手な事は無理にしなくて良いんです。

好きな事、好きな環境、楽しい事、心が癒される事、好きな人達と暮らす。

それが一番です。

と言ってもなかなか思うように行かないのが人生ですよね。

だから出来る事から始めませんか?

少しだけ、自分を受け入れて少しづつ考え方を変えてみませんか?

自己分析

先ずは、自分を知る事から始めましょう。

『好きな事、好きだった事』は何ですか?『嫌いな事、苦手な事』は何ですか?『楽しい事、楽しかった事』は?

『やりたかった事』は何ですか?

それらを書き出した方が分かりやすいかも知れません。

一つ一つ書き出して、どうすれば自分が生きやすい環境に出来るかを分析してみてください。

自分が生きる道は自分で作れるはずです。

色んなしがらみもあって難しいと思うかも知れません。それなら誰かに相談してみて下さい。自分では思い付かないアイディアをくれるかも知れません。

でも、期待し過ぎない事が肝心です。思った答えが得られなかった場合、がっかりしてしまいますから。一つの意見として捉えて下さい。世の中には色んな考え方があって、正解は一つではありません。

自分が、欲しい答えを言ってくれそうな人、そうでない人の見極めも大切です。

『自分らしく生きる』為に何が必要か、どうすれば良いか。

自分の性格、環境、手段、目標の形。

全てを細分化して『自分らしく生きる』為の道筋を作っていきましょう。

自分らしく生きる

人の為じゃなく、自分の為に『自分らしく生きる』。

他人に左右される生き方はただただしんどいです。

でも悲観する必要は無いんです。皆んな自分勝手に好き勝手に生きてます。

自分を認めて下さい。自分の欠点ばかり見ないで下さい。皆んな欠点だらけです。

人に優しくする分、自分にも優しくしてあげて下さい。

世界は広い、自分の居場所は必ずあります。無ければ作れば良いんです。

『自分らしく生きる』。

ABOUT ME
kotetsu
高校卒業と同時に半導体メーカーで17年勤務。ストレスと過労と睡眠不足に精神と肉体が耐え切れず、うつ病を発症。ボロボロの状態で病院に連れて行かれ、そのまま入院。入院中に退職を決意し、何とか引き継ぎをした後、1年近い療養生活に入る。 やりたい事を見つけ飲食業の世界に飛び込んだものの三ヶ月で病院に逆戻り、2回目の入院生活を送る。退院後また飲食の世界に入り完治しないまま自分を何とかコントロールしつつ、転職を繰り返し今の店に。 年齢と老後と給与を考えるとこのまま行くと『老後に不安しかない』と思い始め、少しでも生活の足しにでもと腐りかけた脳をフル回転しても足りてない? そんな元?うつ病患者の40代飲食店従業員のアフィリエイトブログ。